自転車のスポーツ障害
自転車とは?
自転車は、下肢でペダルを回す動力によって自転車に推進力を与えます。自転車の種類も多く、ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイク、ママチャリ、中には手で回すタイプの自転車も存在します。
スポーツ競技では、競輪、ロードレース、マウンテンバイク(MTB)、BMX、トライアスロンなどの種目があります。最近では、市民レースも増え人気のスポーツになっています。
自転車の特徴として、下肢を使ってペダルを回すため下肢の障害が多いです。
自転車に乗ってペダルを回す動作は、人間が生物として本来使わない動きのため、スポーツ障害を引き起こしやすいです。プロ選手に多いですが、自転車競技を長くすると、歩くのが苦手になることがあります。これを踏まえても生物として本来使わない動きであるといえます。
また、ヘルメットを被るため頭頚部の負担がかかり、極端な前傾姿勢を長時間おこなうため頭痛や背中に痛みが出ることも多々あります。
自転車に多いスポーツ障害
背中:背部痛
腰:ぎっくり腰(筋挫傷)、腰椎椎間板ヘルニア、仙腸関節症候群、椎間関節症候群、腰椎分離症/すべり症、外側大腿皮神経痛
股関節:膝蓋大腿疼痛症候群(PFPS)、大転子滑液包炎、坐骨神経痛、梨状筋症候群
膝:腸脛靭帯炎(ランナーズニー)、鵞足炎、半月板損傷、滑膜ひだ障害(タナ障害)
足首:アキレス腱障害、過剰回内足(オーバープロネーション)
自転車に多いスポーツ障害の原因
自転車は、下肢でペダルを回す動力で自転車に推進力を与えます。ペダルを回すことをペダリングといいます。ペダリングは足の重さと脚力を利用します。初心者の方に多いですが、ギアを重くし、ペダルを力いっぱい押し込む「踏み足」で走る方が多いです。これは膝周辺を直接傷めることが多いため、すぐ改善が必要になります。
ペダリングでは、「引き足」と「踏み足」を効率よく組み合わせます。引き足は、もも裏(主にハムストリングス)を使い、踏み足は、足の重さともも前(主に内転筋・大腿四頭筋)の筋力を使います。さらに、足首の角度は一定のままでペダリングを行います。それゆえ特殊な運動とも言えます。
自転車におけるスポーツ障害の原因は、フォームが崩れた状態で行うペダリングです。
これによって、身体の生体力学的バランス(バイオメカニクス・運動連鎖)が崩れます。これが崩れると出力や効率も下がり、ダメージが蓄積しやすくなります。その結果、いろんな部位に炎症や損傷が生じてしまいます。
自転車に多いスポーツ障害の治療
効率のよいペダリングをするためには、体幹の安定が不可欠です。一番重要な部位は背骨・骨盤です。とくにサドルにまたがるため、骨盤の動きが不安定になりがちです。それを踏まえて、12twelveでは、背骨・骨盤の失った機能を回復させることを行います。背骨を効率よく使えれば、他の関節や筋肉との協調性が高まり、効率よく体を動かすことができます。
加えて、筋緊張のアンバランスも整えます。
背骨・骨盤から悪影響を受けた筋のアンバランスを残したままでは、関節などの動きを阻害するため、取り除くことはとても重要です。
また、アキレス腱障害など組織治療が必要な場合は、進行を防ぎつつ機能回復のアプローチも行います。筋の短縮、筋膜の滑走性、腱症などの状態がこれ当てはまります。
一番重要なことは、身体を傷めないフォームを身に着けることです。
人間の体には、してはいけない動きがあります。フォームを確認し、修正が必要であれば助言をさせて頂きます。
また、生体力学的バランスは、脳が学習しています。そのため、悪いフォームから良いフォームへの書き換えが必要となります。大切なことはいきなり数をこなすのではなく、段階的にフォームを確認し組み立てて一連のフォームを完成させることが重要になります。
当院のスタッフ全員が専門の大学課程を修了した、米国国家資格取得 / WHO公認のカイロプラクターです。是非一度ご相談下さい。