40代、女性、デスクワーカー
10年間続く足裏の痛みと前側の両膝の痛みがあるとのことでした。ふくらはぎも痛む時があるそうです。「少し歩くと足裏が痛み」、「膝は曲げ伸ばしをすると次第に痛みが出てくる」とのことでした。医療機関では、足裏は足底腱膜炎、膝は特に異常はないが前ももが硬いからではないかと言われたそうです。ほっておいても良くならないので改善したく当院に来院しました。
<来院時の症状>
・歩き出しに足裏の痛み、しばらく歩くと楽になってくる。
・ふくらはぎの痛みが時がある。
・両膝の痛みは歩いていると徐々に出てくる。
・膝や足に変形などの構造的異常はみられない。
<施術後の経過>
問診は、医療機関でレントゲンやMRI画像の検査で構造的な異常はみられないと言われたそうです。
◎ 一般医学的検査
整形学的検査で運動器や循環器系の徒手検査を行った。
膝の検査では、バウンスホーム(-)、パテラタップテスト(-)、パテラグラインディング(-)
下肢の循環器検査では、バージャーテスト(-)、ホーマンサイン(-)
膝蓋靭帯に圧痛を確認しました。足底筋膜には圧痛が確認されませんでした。
◎ カイロプラクティック的な検査
姿勢の側面分析は、腰椎の前弯の消失(ストレートランバー)がみられた。
可動域検査では、体幹の伸展制限がみられ、伸展動作では、骨盤を前方に突き出す代償運動も見られた。膝屈曲時に膝蓋骨(膝のお皿)の動きがみられなかった。
脊柱付着する筋群、脊柱起立筋、腸腰筋、腹筋群、腰方形筋、大腿四頭筋・大腿筋膜張筋、などの筋緊張、筋弱化、短縮などのアンバランスな状態がみられた。
足部はハイアーチであり、足の甲の作る関節の機能低下が確認された。
◎ 評価
全体的な脊柱・骨盤の機能低下から、それに伴う筋のアンバランな状態が伺えた。
膝の痛みは、大腿四頭筋の伸長制限、膝蓋骨の可動性の低下、膝蓋靭帯の圧痛などから、膝蓋靭帯の機能低下が痛みを出している可能性が高いと思われました。
足裏の痛みは、足の甲を作る関節の連動性が低下いしていたため、足のアーチ機構に影響を与えていたと思われました。※右下図はVisible Bodyによる画像提供(www.visiblebody.com)
◎ 治療
脊柱・骨盤の機能低下がみられたため調整を行い、筋のアンバランスも整えた。膝や足部も同様なアプローチを行いました。連動性を高めるためのセルフケアを指導しました。
1~4回目まで週1回ペース行い(1ヶ月経過)、両膝や足裏の痛みが減少。
5~7回目までは2週に1回ペースで行い(2.5ヶ月経過)、足裏の痛みは消失。膝は少し違和感がある。
8~10回目までは3週に1回ペースで行い(4ヶ月経過)、症状を感じない。
以降は、定期的なメンテナンスへ移行した。
<カイロプラクターからのコメント>
この方の症状は、足底筋膜炎や膝蓋靭帯炎などの損傷ではなく、損傷がない慢性痛の状態でした。ご自身では、10年近く症状に悩まされ、ご自身でストレッチやヨガに通い頑張ってこられました。なので、初診時の体の状態は悪くはなかったです。しかし、体の使い方を間違えていた部分もあり、それが機能の乱れに繋がった可能性が高かったです。なぜなら炎症が起きるような損傷がなくても、痛みを感じる状態になっているからです。そのため機能を正常に戻すアプローチを施術とセルフケアで行えれば、症状を取り除くことは十分に可能なケースだといえました。
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