カテゴリー:膝の痛み » 股関節・膝・足の痛み
■来院時の悩み
40代男性の方が、右股関節から膝にかけての痛みを訴えて来院されました。
久しぶりに野球をした後から、右股関節付近と右膝に違和感や痛みを感じるようになったとのことでした。
歩くことはできるものの違和感があり、特に強く走ろうとすると右膝に痛みが走る状態でした。
また、座っていても右股関節付近に重だるさがあり、股関節の外側から前側にかけて鈍い痛みを常に感じていました。
痛みの場所は大腿筋膜張筋付近で、常に叩きたくなるような不快感があるとのことでした。
さらに、股関節を曲げた時には股関節前面につまり感もありました。
近々野球の試合があるため、できるだけ早く改善したいとのことで来院されました。
■初診時の状態
- 右股関節から膝にかけての痛み
- 強く走ると右膝に痛みが出る
- 股関節前面のつまり感
- 座っていても股関節が重だるい
- 大腿筋膜張筋付近の慢性的な張り
- 腸腰筋・腸骨筋・内転筋・ハムストリングス・大腿筋膜張筋・大腿四頭筋・腸脛靭帯の筋緊張
- 高校時代の右ハムストリングス肉離れ既往
- 右ハムストリングスの著しい短縮
- 右片脚スクワットでニーイン
- 骨盤のねじれ
- 反り腰・猫背姿勢
- 足関節の可動性低下
- 横隔膜・腹部の硬さ
■カイロプラクターの分析
今回の症状は、股関節周囲の筋バランスが崩れたことで股関節の安定性が低下し、その影響が膝まで及んでいたケースでした。
特に、お尻の筋肉が十分に働かず、大腿筋膜張筋や太ももの前側へ負担が集中していました。
その結果、片脚で体重を支えた際に膝が内側へ入る「ニーイン」という状態が生じていました。
ニーインは膝への負担を大きく増加させるため、走る動作で膝痛が出やすい状態になります。
また、高校時代に肉離れを起こしたハムストリングスには強い短縮が残っており、十分な柔軟性が回復しないまま現在まで経過していたことも、股関節の動きを悪くしていた要因の一つと考えられました。
さらに、骨盤のねじれ、足関節の可動性低下、横隔膜・腹部の硬さも認められました。
横隔膜や腹部が硬くなると腹圧が十分に高まりにくくなり、体幹を支えるインナーマッスルが働きにくくなります。
その結果、股関節や膝を支える機能も低下し、下半身へ余計な負担がかかっていたと考えられました。
股関節だけではなく、骨盤・足関節・体幹まで含めた機能改善が必要なケースでした。
■施術の内容
施術では股関節だけではなく、身体全体の運動連鎖を改善することを目的に行いました。
・股関節周囲へのアプローチ
腸腰筋・腸骨筋・大腿筋膜張筋・内転筋・ハムストリングス・大腿四頭筋・腸脛靭帯などへ筋膜リリースを行い、股関節周囲の柔軟性を改善しました。
特に大腿筋膜張筋付近の強い張りや、過去の肉離れによって短縮傾向がみられたハムストリングスに対して、丁寧にアプローチを行いました。
・骨盤の調整
骨盤のねじれや股関節の機能障害を調整し、股関節へ負担が集中しにくい状態へ整えました。
・足関節へのアプローチ
足関節のアライメントや可動性を改善し、立位や歩行時のバランスを整えました。
足首の機能が低下していると、膝や股関節に余計な負担がかかりやすくなるため、足関節の調整も重要なポイントでした。
・腹部・横隔膜へのアプローチ
腹部や横隔膜の硬さを改善することで腹圧を高め、体幹の安定性向上を図りました。
腹部が硬い状態ではインナーマッスルが働きにくくなり、股関節や膝の安定性にも影響するため、腹部の調整も行いました。
・セルフケア指導
再発予防のため、ボールを使用した筋肉へのセルフケア、股関節周囲のストレッチ、ハムストリングスの柔軟性改善、片脚立ちトレーニングなどを指導しました。
■施術後の経過
初回の施術後は、右股関節の重だるさが軽減し、歩行時の違和感も楽になりました。
数日間は良い状態が続いていましたが、その後徐々に股関節の重だるさが戻り始め、歩行時には再び膝に痛みが出るようになりました。
3回目の施術後には、膝の違和感は多少残るものの、徐々に走ることができるようになり、スポーツ復帰への見通しが立ってきました。
5回目の施術後には、初診時と比較して症状は約8割改善しました。
現在は野球も徐々に再開できており、再発予防を目的として定期的なメンテナンスとセルフケアを継続しています。
筋肉の短縮や筋膜の癒着などは改善まで時間がかかるため、今後も身体全体の機能改善を目的として施術を継続しています。
■ポイント
股関節の痛みと膝の痛みは、それぞれ別々の症状のように思われますが、実際には同じ原因から起こっているケースが少なくありません。
今回のように股関節周囲の筋バランスが崩れると、お尻の筋肉が十分に働かなくなり、膝が内側へ入る「ニーイン」という状態が起こりやすくなります。
ニーインは膝への負担を大きく増加させるため、ランニングや野球などのスポーツ動作で痛みが出やすくなります。
さらに、骨盤や足関節の機能低下、体幹を支えるインナーマッスルの働きの低下なども重なることで、股関節から膝への負担はさらに大きくなります。
また、高校時代の肉離れのように、過去のケガによる筋肉の短縮や癒着が長期間残っていることで、身体の使い方へ影響を及ぼしていることもあります。
そのため、痛みが出ている部位だけを施術するのではなく、股関節・骨盤・足関節・体幹まで含めた全身の機能改善を行うことが、スポーツへの早期復帰と再発予防につながります。
※当院の股関節痛の施術については詳細ページ 股関節痛 専門ページ をご覧ください。
当院のスタッフ全員が専門の大学課程を修了した、米国国家資格取得 / WHO公認のカイロプラクターです。
カイロプラクティック登録機構(JCR)の認定カイロプラクターとして日本政府の厚生労働省に名簿提出されています。
医師や医療分野のプロフェッショナルの患者様からも推薦を受けています。
浦山 ケビン 博士(PhD)
「私にとってカイロプラクティックは生活の一部であり、単なる治療ではありません。」
Rebecca Mardach 医師
「心と身体の両方にアプローチする重要性を教えてくれました」
阿部 友里香 パラリンピック日本代表
「練習・レース後の疲労回復、パフォーマンスの向上に」
亀井 千瑛 歯科医師
「体の正しい知識に基づいた治療をされています」
松田 枝里 薬剤師
「妊娠時に、薬に頼らず辛い症状を改善することができました」
三加 紗里 管理栄養士
「食事管理だけでは取り除けない不調にもカイロプラクティックが非常に有効」
