40代、女性、会社員
最近、顎の開閉時に左側に痛みがでて、痛みで口を開けられない。顎の開閉時にガクガクしたぎこちない動きになる。近々大学病院で精密検査を受ける予定。それまでにある程度何とかしたいとの理由で来院されました。初診から約13回の治療で挙動が減りましたが、まだ、ぎこちなさを感じるとのことで2週間に1回の治療を希望されたので、新たに治療計画を立て治療を行いました。
前回の記事のリンクになります。
顎関節症に伴う顎の痛みと挙動
<来院時の症状>
・顎がぎこちない動き。
◎ 一般医学的検査
① 口の完全開口は、以前は指1本半分でした。
現在は 指3~4本が正常範囲。 ※ 出典元:エンタプライズ社
② 開口時の正面の運動パターンは右側へスライドの動きする。
※ 出典元:エンタプライズ社
➂ 触診では、右顎関節は、左顎関節と比べ開閉時の関節の動きが小さい。
※ 出典元:エンタプライズ社 テクニック総覧
顎関節にかかわる咬筋、外側翼突筋、側頭筋の硬化は少しありました。
※ 出典元:エンタプライズ社 テクニック総覧
◎ カイロプラクティック的な検査
以前より猫背、頭が突き出た姿勢などは改善されていました。
可動域検査も正常範囲。
上部頚椎・胸椎・胸郭のハイポモビリティ(動かない)なども改善されていまいた。※ 出典元:筋骨格系のキネシオロジー
◎ 評価
顎関節の検査では、顎関節の動きに左右差がありのそれらが機能障害となり、違和感を生じていると思われました。顎関節周辺の筋群は、少し筋短縮の傾向がみられました。
◎ 治療
顎関節症は、顎関節のみへのアプローチではなく、顎関節の機能障害を引き起こす状態をケアする必要があります。新たな治療計画では治療間隔を2週1回で行いました。治療内容は、骨盤矯正などこれまでと変わらず同じ内容を行いました。
5回目来院時に、これまでよりさらに調子が良くなったとのことで、顎関節の動きを可動触診したところ、ほとんど差を感じないくらいに変化をしていました。(2ヶ月経過)
<カイロプラクターからのコメント>
本症例は、初診時に顎関節症と確定診断されたものでした。医療機関での画像検査は特に異常はなかったので顎関節の機能障害による症状と言えました。この様な場合、機能障害を取り除くケアで改善が見込めるためケアを積極的に行いました。
前回の治療で痛みや挙動は感じにくくなったが、たまに違和感を感じることがあったそうです。そのため、新たな治療計画をたて、パッシブケア(施術)はこれまで通りに続けました。ホームケアはこれまで以上に行うことで、私の触診でも左右差を感じない程の改善を達成しました。
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