20代、女性、大学生
大学で自転車競技をしています。落車をしてしまい、それから右の臀部や足首の痛みや不具合が出るようになりました。自転車のペダリングが不安定でペダルに力を伝えずらい状態です。両膝や右足首がポキポキ鳴ります。現在はシーズンオフですが、シーズンには入る前に元の状態に戻したいです。医療機関では骨折や損傷は確認されませんでした。また、大学生の集大成なので最高のパフォーマンスを発揮できるようにもしたいです。
<来院時の症状>
・右臀部・右足首の痛みや不具合。
・ペダリングが不安定。
・ペダルに力を伝えずらい。
<施術後の経過>
医療機関では打撲のみで他の検査では異常はないとのことでした。
◎ 一般医学的検査(MDx)
整形学的検査を行った。
股関節の検査では、ナクラス(+)、トーマス(+)、パトリック(-)
膝の検査では、バウンスホーム(-)、ドロワーニー(-)、アブ・アダダクション(-)、マックマレー(-)、パテラタップ(-)、パテラグラインディング(-)
足部の検査では、ドロワーフット(-)、内側・外側スタビリティー(-)
◎ カイロプラクティック検査(CDx)
姿勢の側面分析は、ストレートランバー、猫背、ストレートネック、がみられた。
可動域検査では、頭蓋頚椎移行部の屈曲制限、体幹の伸展・左側屈制限、右股関節90°屈曲位からの内外旋で挙動、股関節伸展制限。
協調運動検査では、Active-SLR(右下肢挙上でふるえ)、右側ワンレッグ(体幹のふらつき)。ペダリングでの膝の軌道がぶれる。
筋力検査では、右腸腰筋、右大殿筋の弱化
静的触診では、左脊柱起立筋、右中殿筋、大腿四頭筋、右内転筋群、右後脛骨筋の硬化、ケーラー脂肪体近辺に圧痛。
可動触診では、胸腰椎移行部の伸展制限、胸椎伸長制限、右股関節A→P制限、LAIS、右膝蓋骨S→I制限
、右足部のツイスト動作の制限、腓骨I→S制限。
◎ 評価
脊柱・骨盤帯の機能低下が伺えた。特に股関節は挙動が生じ、筋と関節運動の連動が乱れている兆候がみられた。膝や足首がポキポキ鳴る状態は膝蓋骨や足部の動きの乱れと思われる。
◎ 治療
骨盤帯や股関節の機能障害がみられたため調整を行い、筋のアンバランスも整えた。膝や足部も同様なアプローチを行いました。連動性を高めるためのセルフケアを指導しました。
1~4回目まで3~4日間ペース行い(約2週間経過)、股関節の挙動の減少し、ペダリングが改善してきた。
5~7回目まで週に1回ペース行い(約1ヶ月経過)、股関節の挙動はほとんどない状態になってきた。
8~10回目までは2週に1回ペースで行い(約3ヶ月経過)、ペダリングの安定感や力が入りやすくなった。
以降は、定期的なメンテナンスへ移行した。
<カイロプラクターからのコメント>
この方の症状は、自転車の落車に伴う骨盤帯と股関節の機能障害が示唆されました。事前に整形外科での画像診断では特に異常はなく、除外診断はされていました。他の症状でも同様ですが、外傷や疾患による症状ではない場合は筋骨格系の機能障害によることがとても多いです。様々な検査所見により機能の乱れが表面化しました。カイロプラクティックのアプローチもリハビリも適切の処方出来たと言えます。現在は調子も良く、練習が続いた期間や大会前はカイロプラクティックケアを行い結果も良好とのことでした。
12twelveカイロプラクティックは身体を整える「整体」のプロフェッショナルです。飯田橋の整体でお探しの方は是非ご相談ください。