2~3か月前から右肩に痛みが出始めました。思い当たる原因はなく、慢性的に首肩凝りはありました。日に日に痛みが増してきて、可動域も狭くなっています。現在は動かさなければ痛みはないですが、動かす度に痛みが走ります。日常生活でも大変困っている状態なので、少しでも楽に動かせるようにしたいと思い、来院しました。
<初診時の症状>
・腕を前方、後方、横に動かすと痛む。
・肩前方の奥に痛み。
・服に着替える動作が痛い。
<施術の経過>
初診時は肩を動かす度に痛みが出ていたため、肩、腕、脊柱周辺の筋肉を全体的に緩め、動作時に伴う痛みを少しずつ軽くすることを目的に行いました。最初は週に2回を2週間ほど続け、少しずつ可動域も広がりつつありましたが、痛みはまだ残っている状態でした。それ以降からは週に1回の治療と自宅でのストレッチやエクササイズを両立していき、10回目の施術後からは痛みと可動域の問題はなくなってきている状態でした。現在も再発予防のためメンテナンス治療を受けて頂いています。
<カイロプラクターからのコメント>
この方の症状は、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)と呼ばれるものでした。四十肩には3つの段階(急性期、慢性期、回復期)があります。急性期は発症してから1~2か月ほどの時期を言い、肩を動かしたりすると激痛が走り、夜間痛もあるため、炎症がとても強いです。慢性期は炎症が治まってきている時期で、一部の可動域で痛みは生じます。肩関節周辺の筋肉の緊張が強いため、動かすと制限や痛みを起こします。回復期は肩を動かすと痛みはあまり感じないぐらいまでになりますが、肩関節可動域がまだ狭い状態のことを言います。
今回の症状は、慢性期にあたる四十肩でした。肩関節の炎症は治まっていましたが、肩周辺の筋肉が拘縮した状態になっていたため、背骨を中心とする肩と連動する関節や筋肉の調整を行い、少しずつ肩関節可動域を広げるように治療しました。結果的に2か月ほどの期間を経て状態は回復しました。現在もストレッチやエクササイズを自宅内で行って頂き、定期的にメンテナンスを受けて頂いています。