カテゴリー:オスグット・シュラッター病 » サッカー » 膝の痛み » 股関節・膝・足の痛み » スポーツ障害
小学5年生の男の子。1か月前、サッカーの練習中に左膝の痛みを感じ、その後右膝にも同じ痛みを感じるようになりました。ボールを蹴る時や走ったりすると痛みが出ます。最近では歩くのも痛みがあり、近くの整形外科に診てもらったところ、オスグット・シュラッター病と診断されました。処方は湿布のみで、しばらく練習を休んで安静にと言われましたが、痛みはまだ残っているので、当院に受診しました。
<初診時の症状>
・歩行や立ち上がる時に痛み
・膝の屈伸動作で痛み
・湿布やサッカーの練習をしばらく休んでいるが、まだ痛みは続いている
<施術後の経過>
初回の施術は、股関節屈筋群(腸腰筋・大腿四頭筋など)の緩和操作と膝関節や股関節を中心とした施術を行いました。施術後は歩行や立ち上がる時の痛みはまだ残っていましたが、来院時と比べると、軽減していました。引き続きサッカーの練習は休んでいただき、自宅内でも行えるストレッチやエクササイズの指導もしました。2回目の施術は1週間後で、歩行と立ち上がる時の痛みはほぼなくなっていましたが、走るとまだ痛みは出てくる状態でした。施術内容は前回と変えず、膝の負担がかからないように全体的にバランスを整えました。3回目の施術も1週間後で、サッカーの練習を再開しましたが、ボールを蹴った時や走った時には痛みが出てくる状態でした。しばらく施術を続け、5回目の施術後はサッカーも特に問題なくなり、試合もフルタイムまでプレーできたそうです。
<カイロプラクターのコメント>
オスグット・シュラッター病は、成長期の方に見られる膝の疾患です。膝の曲げ伸ばしの繰り返しによって、脛骨粗面に付着している大腿四頭筋が膝蓋腱を強く牽引し、ストレスがかかることで、骨が徐々に隆起し、剥離してしまうことで生じます。成長期の子供は、骨の成長と共にその周りにある筋肉や腱の成長スピードと合わずアンバランスな状態になるため、発症しやすいと言われています。
この方も大腿四頭筋を中心に過緊張を起こし、股関節可動性の低下によって、膝関節に負荷がかかる状態になっていました。施術も膝関節・股関節のみではなく、脊柱・骨盤の調整をすることで全体的なバランスを整え、膝に負荷がかからないように行いました。結果的に1ヶ月程で症状は完治しましたが、少しでも我慢して施術をするのが遅れると、痛みはさらに悪化します。場合によっては、股関節や腰にまで痛みを起こす可能性もあり、治療期間も長引く可能性もあります。少しでも気になる方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。