産後3か月です。1ヶ月ほど前から右手の中指と人差し指に痺れと痛みが出始めました。手首を曲げる動作や字を書く時などに痺れや痛みがでてきて、寝ている時でも痺れや痛みが出て眠れない時もあります。整形外科で診てもらったところ、手根管症候群と診断され電気治療などを行いましたが、最初は少し楽になった感じもありましたが繰り返し痺れと痛みはありました。今回はネットを見て当院に来院しました。
<初診時の症状>
・右手の中指・人差し指に痺れと痛み
・首を曲げる動作で痺れと痛み
・字を書く動作で痺れと痛み
・寝ている時でも症状が出て眠れない
<施術後の経過>
初回の治療で痛みの頻度は減りましたが、痺れは相変わらず残っている状態でした。また日常生活の中でも手首の負担を最小限にするため、サポーターの着用を勧めました。3回目の治療後では痛みはさらに弱まり、痺れも以前よりかは軽くなっていました。5回目からは痺れと痛みはほぼ感じなくなり、日常生活の中でも影響が出ないほどまで改善しました。現在も月に1回のペースでメンテナンス治療を受けて頂いています。
<カイロプラクターからのコメント>
鑑別診断で整形外科検査を行ったところ、チネル徴候やファレンテストで陽性反応がみられたのと、夜間での痺れ感や疼痛の症状は手根管症候群の特徴の1つでもあるため手根管症候群と判断しました。手根管症候群は手根管というトンネル状の中に正中神経、長母指屈筋腱、深・浅指屈筋腱が通っており、何らかの原因で手根管が狭くなり神経や腱が圧迫され痺れと痛みが生じる症状です。手根管症候群でよくみられる方は特に女性が多く、中でも妊婦さんや産後の方、高齢期の方に多いと言われています。妊婦さんや産後の方はリラキシンという女性ホルモンが分泌することにより、全身の関節を緩める作用があります。それによって赤ちゃんの抱っこや雑用作業などを続けていくことで、手首の負担がさらに大きくなり、後に手根管の方にまで痛めてしまうことがあげられます。施術は手根骨の変位や可動域を調整し狭くなっている手根管を広げました。また、周辺の筋緊張を起こしている所を緩め手関節のみではなく、背骨や骨盤など全身のバランスを整え手関節の負担を軽減させました。