30代、男性、デスクワーカー
4~5日前、右の肩甲骨内側にズキズキとしたとても強い痛みが出た。内科や整形外科を受診したが特に異常はなく、整形外科ではロキソニンと湿布を処方された。その後、横になって寝られなくなり、ロキソニンを服用したが効果をあまり感じなかったため当院に来院。最近、身体をぶつけたり、重い物を持ったり、いつもしないような動きをした覚えはなく、デスクワークで長時間座るとことができないくらいしんどいとのことでした。
<来院時の症状>
・長時間のデスクワークで症状が強くなる。
・パンチのように腕を突き出す動きで症状が強くなる。
・身体を伸展、右側屈、回旋時に痛みが出る。
・身体の左側屈で痛みが少し緩和。
・深呼吸する際に痛みが強くなる
<施術後の経過>
初診のため、問診を行ったが外傷性や特異的な動作で痛めた可能性は低く。内科・整形外科で画像検査を含め異常がないとのことで病的状態は低いと考えられました。
◎ カイロプラクティック的な検査
姿勢の側面分析したところ、脊柱の生理的弯曲の消失がみられた。
可動域検査では、脊柱・骨盤全体の可動性低下がみられ、特に胸椎・胸郭の可動性と連動性が低下していた。
背筋群、腹筋群、腸腰筋、肩甲骨周りの筋肉の筋緊張や弱化のアンバランスな状態がみられた。
◎ 評価
全体的な脊柱の機能低下がみられ、胸椎や胸郭に関わる関節に負荷が加わると痛みを増幅させ、負荷を減らすと緩和の兆候が見られたため、胸椎や胸郭の関節に痛みを生じている可能性が高かった。
◎ 治療
脊柱や骨盤の機能低下がみられたため、それらの調整を行った。
筋のアンバランスもあったためバランスを整えた。
治療後、痛みは半分近くまで軽減したとのことだった。
その後の継続的な治療は、1~7回までは週1での治療を行った。
以降は、痛みの消失期間が延びたため、来院間隔を2~3週間と延ばした。
10回目(4ヶ月目)以降は月に1回のメンテナンスに移行した。
<カイロプラクターからのコメント>
この方の症状は、長年の不良姿勢などの蓄積で生じた背部痛の症状だと考えました。寝られなくなるほどの痛みは初めてであったが、長年、背中には違和感はあったとのことで、慢性的な背部痛と考えられました。脊柱・骨盤の機能低下や筋バランスを整えることで体全体の機能が安定し、痛み部分の負担が分散され、結果的に痛みを生じなくなったと思われます。