第一子で産後3か月が経ちます。子供が少しずつ大きくなってきてから、抱っこしたり、荷物を持ち上げたりすると、手首に痛みが出ます。現在は両手ともに痛みます。育児もしながら在宅でパソコン作業の仕事も始まってしまったため、より痛みが増してきた感じがします。一度整形外科で受診すると腱鞘炎と診断され、湿布を貼って様子を見て下さいと言われたため、その通りにやったがあまり変化は見られなかったです。
〈初回来院時の症状〉
・抱っこ時に痛む
・授乳時に痛む
・荷物を持ち上げると痛む
・家事での雑用作業で痛む
・首肩腕に張り感
〈施術後の経過〉
施術後は首肩周りの緊張がほぐれ、全体的にスッキリしましたが、手首の痛みは少し軽減したものの、物を持ち上げるとまだ痛みは残っていました。そのため、自宅でのストレッチやアイシング、手首用のサポーターの指導を行いました。2回目からは全体的に張り感は少なくなっていましたが、患部の所は続けて抱っこやパソコン作業など繰り返し行っていたことにより、張り感は強く、痛みも継続していました。3回~5回までは、サポーターをしているとあまり痛みは感じませんでしたが、外した状態で物を持ち上げるとやや痛みは感じるほどまで軽減しました。6回目以降からはサポーターを外しても痛みが感じないぐらいまで軽減しました。現在も全身のメンテナンスと手首に対しての施術を行っています。
〈カイロプラクターからのコメント〉
手首の痛みは、産後の方に多くみられる腱鞘炎の症状でした。日ごろから育児やパソコンなどの手の使い過ぎにより、手首や指の筋肉や腱に負担を大きく抱えてしまったことが原因の一つと考えられます。また、妊娠期からリラキシンというホルモンが分泌されていることもあり、全身の関節を緩める働きをします。この時期は産後の方でもまだ関節が不安定なこともあって、この状態のまま抱っこや家庭内での雑用などに追われると腱鞘炎になるリスクが高くなります。この方も、実際には手関節がまだ不安定であったため、筋や腱に傷をつけてしまったということも考えられます。
施術は手首の伸筋群の緊張が強く、腱の部分の炎症があったので、筋膜リリースやハイボルテージ電気治療も使用して、炎症を抑えながら筋緊張を緩めていきました。その他にも、首、背中、肩、肘など広範囲の筋肉の緊張も整えて、炎症を起こしている腱に負担がかからないようにしていきました。それぞれ付着している背骨や肩甲骨、肘、手首の関節も正しい位置に調整することによって、より全体的に楽になるようにしました。